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Showing posts from March, 2022

#121.ELLISS

素敵な春の気配を纏ってELLISSがやってきました。 色のパワー、柄の躍動を言葉の通り肌で感じられるからやっぱり服って最高だ。 ヴィンテージ雑誌やフォトブック、古い広告誌面などの彼女のコレクションから切り取られ緻密に再編されたELLISSの原点であるコラージュプリント。 前回のデジタルアーガイルもこの春、私は大変気分がいいですが、やはりコラージュもいいな。なんとなく「手」を感じて温かい。 トライバルなタトゥーやボディペイントに裸婦たちの夏の戯れ、彫像にエクスリブリスと、ネイキッドボディをユーモラスにリズミカルに、人間が実際に着たときに最も魅惑的な配置を目指す。 所々に差し込まれるテキストや無機質なメタルパーツが肉感をいい具合に鎮め、返ってボディへの集中力が増すような。 エモーショナルなプリントは今シーズン、新しいキャンバスの上に描かれました。 プラスチックボトルから再生されたストレッチメッシュ生地。自分はメッシュはELLISSのプリントと相性がいいと思った。 リアルなボディプリントと実体のあるボディとが隙間なく重なったとき、視覚へと、概念へと強烈に打ち込まれる。 プリントの秘められたストーリーはシースルーによって重ねられ顕になった。 その辺をEllissは意識してプリントパターンを組んでいると思われます。 まあ日常でこうやって着ることはあまり多くはないがそれでも体感はできる。 相性がいいかどうかは人によるな。 ストレッチボディは前回に続き、こちらもペットボトルからリサイクルされたポリエステルベースのスムース地です。 本当にもちりとスムーズで気持ちいい。 発色、伸縮性と保水性を備えたELLISSのポリエステルはぜひお肌で感じていただきたいと思います。 カシミールさんの入荷は、メッシュのボディとドレス、スムースのトップ、ロングスカート、ミニスカート、ショーティの6型です。 そう、最後にパッケージについてもお伝えしておこう。 ELLISSの新しいウェアは今回すべて、Better Packaging社のパッケージに入って届けられました。 Better Packaging社とは、ニュージーランド発のプラスチックに替わる循環型パッケージの開発に取り組んでいる会社のようです。 100% 自然へ分解可能なデンプンなどバイオ

#120.DZHUS

ウクライナ、キエフより届いたDZHUSの最新コレクションについて。 テーマは"PHYSIQUE"(体格、骨格) ブランドのDNAとなっている現代社会へのアイロニックな感情は、今シーズンはメディアのあり方へと向けられます。 無秩序な誇張、補正、変換による露出過剰な現代メディアコミュニティ。テクノロジーによって、リアルは非リアルとなり、スタンダードはインスタントに即興で形を変える。 そんな世界で、フィジカルについて考える、DZHUS 今シーズンは、わかりやすくテーマの通りボディパーツを嗅ぐわせたピースから、バーチャルなオーバーアクションへの反発が窺える。実態と仮想。 Casimir Pulaskiday.へやってきたのは4型です。 今でもこの4型が正解だったのかは正直わかりません。でも少なくともこの4型は正解であると思います。 毎回、自分にはこれは本当に難儀なことです。そして皮肉にもデジタルで買うという。フィジークを。 いろいろ思うところはありますが、それでも、血の通った時間を通して選んだんだ。と、自分に言い聞かせる。 半年後に実物を前にして、ああ、本当に力強く知的でユーモラスで、本当にこれがこうだったのか、なるほどここにこれがあるのか、こことここがくっつくのか、ほおこんなところが取れるのか、などと答え合わせをするわけです。 DZHUS本と、Irinaが一生懸命レクチャーしてくれたビデオを何度も見返しながら。 DZHUSはどのブランドよりもこの時間がかかる。 基本のトランスフォームの前知識は多少はあるけれど、更なるトランスフォームを探求し出会うことがDZHUSを着るということです。 過去のシーズンのリピートに見えていたことが、実際に触れるとそれは全く別物なのだ。単純に生地やパーツの違いもあるとは思う。 ただそんなシンプルなお話ではない。 実際の服を全体として向き合った時、リピートしていることを、服に逸らせられる。というか。 別の視点に誘われる。 なるほどこれがDZHUSの説く"コンセプチュアルウェア"ということか! 今更だが納得した。 テーマを色濃く感じるこのピースは身体の骨格をストレートに服へと変換させています。 DZHUSには珍しくセクシャリティを顕にしていますが官能