wan shan lingのM65のブラックが予定より少し遅れて入荷しました。
これを書いている今はカーキ共に既にここにはないのですがやっぱり存在を残しておきたい。IGはちょっと合わなかった。
ブラックはカーキとは存在意義が異なります。
史実にはない黒色のM65を、wan shan lingはフィクションとして90年代のストリートカルチャーをミリタリーウェアに搭載させました。
時代を席巻したグラフィックやスケーターカルチャー、そこで流行ったカルト的象徴のデザイン表現などがこのブラックには非常に明確に具現化されています。
なんでも知って見るのと知らずに見るのとでは見え方が変わってくる。この服も然り、そしてこの追求の先に、2着の背後に描かれた文字、CAVEAT EMPTOR(消費者の責任)があるのではないか。
この2着を通じてとても有意義な機会に立ち会えたと思っています。
ものの後ろには人がいて、ものの前にもまた人がいる。同時に在ることは決してないのですが、これはものを介した対話なんだ、ということを改めて実感する。
決して特別なことでもないし、でも当たり前なことでもないように思う。
wan shan lingのアップデートはたぶん死ぬまで止まらない。これほどファッションという文化を愛しファッションと真剣に向き合う人を私は知らないし、大袈裟でなくファッション史に残る服を作っています。
有名無名は関係ない。
私の知るwan shan lingの所持者は決して多くを語りませんが、皆wanさんと同じ言語を持つ人たちです。
対話は続く。それが更なる価値に繋がる。