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#174. Gwynn Jago

また少しずつ書きたいと思う。 まず、この春新たにお迎えしたジュエリーアーティストGwynn Jagoについて。 Gwynnは2023年にHDK-Valand Academy of Art and Design を卒業し、現在はストックホルムを拠点にジュエリー製作やアートワーク活動を行っています。 彼については事前に得られた情報はほんのわずかで現在どのようなスタンスでジュエリー製作を行っているのか、または行っていないのかもわかりませんでした。 彼の限られた表現はどれもミステリアスで自分にとって魅力に溢れており、情報過多な世界で本当にもう掻き消されてしまう音量でも確かに脈打っている。 何をどう期待することもなく、ただ彼に会いたかった。彼なのかも確信はなかったのだが。 レスポンスは終始素っ気ないけど時々うっすら漂う優しい響きに望みを繋いで1年ぶりのストックホルムへ、中心街から遠く離れた彼の家を目指す。 アドレスの家の窓から笑って手を振る人物を見てやっと安堵した。シェアハウスだった。 そこに暮らす人々は皆穏やかで優しく理知的で、お茶をいただいた少しの時間の交流はとても心地がよかった。 家の地下まるまるがGwynnのスタジオになっている。見たかった作品たちをほぼ実際に見せてもらい、彼のジュエリーが現在の自分のファッションの可能性を引き出してくれる希望が溢れてきた。 内省的で粗っぽいのに趣があり、作者の心の動きを映し出すような距離感に良い意味で目を逸らせたくなる。 彼は錆をとても愛していると言った。 鉄、スチール、アルミ、コンクリート、木。 装飾品という枠組みから逸脱したマテリアルは更なる退廃を重ね凛と輝く。 コンテンポラリージュエリーの世界では度々用いられるインダストリアルマテリアルではあるが、それらは一部のパーツとして他のハイバリューの素材との組み合わせであることが多いように思う(そうではないファインジュエリーもやはりある)。 シルバーワークも数点ありそれらもとても魅力的でしたが、また別の感受性をもつそれらはシルバーと一部のゴールドのみで構成され、私が見た中にこの2つの異なる価値が組み合わされた作品はたぶんなかったと思う。 現時点でそういう美学はないようだ。この先変わるかもしれない。それはそれで見てみたい。 一般的に醜い、汚いと分類さ...

#173. COLOMBE D'HUMIERES

COLOMBE D'HUMIERES STUDIO からスペシャルワークが届きました。 すっかりファミリアな存在のColombeさんについてまだ一度も書いていなかった。 COLOMBE D'HUMIERESはパリを拠点に活動するジュエリーアーティストです。 最近ではジュエリーに留まらずオブジェやホームウェアにも幅を広げ、独自のフレームワークでメタル作品を展開している。 クリエイティブな熱が籠ったエキゾチックなアトリエで日々創作に向かうColombeさんは、チャーミングで感覚的でありながら冷静さと広い視野を兼ね備える素敵な女性です。 COLOMBE D'HUMIERESの作品が持つは具象と抽象とが混在するスーパーナチュラル的物質性であると言える。 マッシブな呪術的造形物があると思えばファンシーな生き物がいたり、フリースタイルな流線もあればロマン主義的ビクトリア宝飾なんぞも見てとれる。 どれも振り切れているからどれもColombeさんなんだと思う。 CSM学生時代から現在まで様々なブランドやプロジェクトのジュエリーラインを手掛け、アジア諸国に滞在し現地の呪具や民族装飾を学び、更に最近の新ジャンルへの参入と、フットワークの軽さと枠を取り去ることに躊躇ない潔さが彼女の作品に現れているように感じる。 そこに破廉恥さを感じないのはなぜだろう。 着眼点か、やはりすべてがColombeさん自身を通過している表現であるということが大きいかもしれない。 主体の強さ。 今回はCOLOMBE D'HUMIERESとの久しぶりのコラボレーションピース2種です。 ひとつ目はカラーベルト。首輪です。 ベルトはColombeさんの型のひとつで、最近また新たな取り組みをスタートさせていた中でアトリエで見せてもらった作品から、CPD.での提案としてレザーカラーベルトを製作していただきました。 2点それぞれ異なるデザインで、サイズ、マテリアルなど大まかな希望のみ伝えあとはColombeさんにお任せしました。 シルバーの愛らしいスタッズ、チェーン、バックルはすべてユニークピース、ブラックレザーの細ベルトにColombeさんのバランスで配されております。 当初のこちらの予算での見積もりよりたくさんかわいい子をつけてくれました。優しく...

#172. FEBRUARY AND

いくつかのお知らせです。 2月中に限り、平日はアポイントメント制とさせていただきます。 土日祝日は通常営業(14~20時)なのでアポイントメント不要です。 23日から3月11日までお休みに入ります。 ご不便をおかけしますがよろしくお願いします。 ようやく少しだけ動きがありました。 wan shan lingの新作と、COLOMBE D'HUMIERESのオーダー分が入荷します。 wan shan ling は既に店頭にございまして、今回はパンツです。 クロスポケット、ピックステッチ、手カンヌキ、メッシュ裏、ひとつひとつのディテールに目を向けるより要素の集約によりひとつのものを成しているという観点で興味深い、そのような作品です。 本当に心から良いと思っているのですが、自分の中で掴んでいるこの服の有り様を貶めずに有意義に発信する術が残念ながら今の自分にはない。着てみても違う。もの足りない。 それでもただひとつ言えるのは、重いということです。あと歪み。ふたつでした。 なんとなく、このふたつが画像では伝わらず且つ重要な感覚ではないかと思う。 もう一着、ブラックが間もなく入荷予定です。 Colombeさんも近日中に到着しそうだ。 到着後こちらで少しやることがあるからお披露目は2月でしょう。とびきりかわいいのができあがると思います。