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#177. お知らせ

いつもCasimir Pulaskiday.のBlogを読んでいただきありがとうございます。 Casimir Pulaskiday.は2026年春夏のシーズンをもって解散することになりました。 自分ひとりなので解散という言葉が適当かはわかりませんがしっくりきます。 開放の方がいいかもしれない。 理由はこの先も今の状態を継続し維持することは困難と判断したからです。 2017年のCasimir Pukaski Day にCasimir Pulaskiday.をスタートして10年足らずの短い期間ではありますが、Casimir Pukaskiday.と共に様々な変化を体験しました。 このすべてが愛おしく素晴らしいことだと思っています。 そしてその変化の連鎖があらゆる維持機能に支障をきたしてきた実感があります。 致命的な不全に陥る前に一度、解散、開放するべきとの結論に至りました。 でもこの解散、開放はCasimir Pulaskiday.との決別を意味していない。 かけがえのないものを手放すつもりもない。 そのためには自分の耐久性と可能性を引き上げないといけない。 ここへ訪れてくださる人たちの寛容さ、感受性にずっと甘えてきました。本当にありがとうございます。 「また」がいつになるのか、本当にできるのかどうかもまだわかりませんが、できたとしたらそれが更に有意義なものであることを願います。 7月はこれまで通りの営業体制です。 8月は未確定ですが恐らくアポイントメント制とさせていただき、8月いっぱいで現Casimir Pulaskiday.を終える予定です。 毎度変則的な営業日で恐縮ですが、ご都合よろしければぜひお立ち寄りください。

#176. wan shan ling

まず最初に、大阪POP UPへご来店いただいた皆さま本当にありがとうございました。 ここは本当に大阪かと思うくらいCPD.の時間が流れていたと思う。とても幸せなことだ。 年に2回。 この距離を愛おしく感じます。 wan shan lingの最新作について。 まったくとんでもなく時間がかかってしまった。 普遍的なGジャンと5ポケットパンツの様相を呈したままにその同一性は既にありません。 例えばこれらは礼服であると言ったら誰がそれを認識できるのだろう。どのような解釈で。 人かAIか。 形式的に理解できても定義できるだけの材料が不足している、または有り余る。 あるはずのものがないとき、それはいつ失われたのかを考えてみる。 誰が失ったのか。その意図は。 逆も然り。 誰かの視線、体験、感情の継承、変質とその所在。 古いイメージをかたどること。それを引き受けること。 別に考える必要も時間もないのかもしれません。 これらが古着のデニムに絵が描いてあるやつであっても感覚的になにか少しでも違和感が残ればそれでwan shan lingの目論見は達成されていると思う。 が、そこに潜む解釈の余地に意識を向けるということはスピード重視のファッションで、着る側にこそ潜在的な可能性は広がっていると感じる。 それを高次元で引き出せるデザイナーはあまりいないんじゃないか。 作品に対面した皆さまが口にする言葉はどれも多角的で含蓄に富み、また新たな論点と理解に繋がった。 言葉はどんなに反抗的な言葉であっても極めて結合的だと私の推しが言っていた。 あまり有益な情報ではないかもしれないけどこれが自分に書けるすべてです。 ありがとう。

#175. Lili Barglowska

Lili Barglowskaさんは、ポーランドで生まれアメリカで育ち、現在はロンドンとワルシャワの2拠点で活動するジュエリーアーティストです。 2025年にCSM BA Jewellery Desinを卒業し、彼女のアイデンティティに刻まれた文化的、歴史的記憶の探求、考察を映すジュエリー制作を行なっています。 ずっと見てしまう。いつまでだって見ていられる。 ときの流れを忘れさせる美しさに秘められた忘れてはいけないときのこと。 War Memory I, II, III    2025 ラムの角、馬の毛、フリント、銅、鉄 この3つのブローチはLiliさんのひいお祖父様の軍功勲章が起源となる3連作品です。 ポーランドという戦争の記憶を深く刻まれた国に生まれたLiliさんとご家族にとって、大きな意味を持ち大切に受け継がれてきたメダルは、歴史の記憶を持つマテリアルによって彼女自信の表現であるジュエリーという形と言葉で継承されました。 戦争は過去として終わることはない。 そして現在はその過去からそれほど離れてはいない。 世界中で恐ろしい出来事が絶えず起こる現代において、戦争(WW2)を実際に体験したお祖父様から語られた歴史を忘れないことは、過去を認めて現在に共感し、未来に希望を持つための方法だと彼女は話してくれた。 Liliさんの記憶、マテリアルが持つ記憶、形の記憶。 独立した個々の記憶を繋ぐこのWar Memory I, II, IIIの制作がLiliさんの未来への継承だとしたら、それらを所持して身につけることが"忘れないこと"へのレスポンスとなるしょう。 風に飛ばされそうなほどの軽さが返ってぐっとくる。 Hauntology Pearls II   2025 ラムの角、銅 -Hauntology- ジャッ ク・デリダが『マルクスの亡霊たち』で提唱した、過去の社会的或いは文化的な要素が現在に回帰、持続し亡霊のように彷徨い続けるという概念。 ここからインスピレーションを得て同じく2025年に制作された作品で、Liliさん自身の持つ、ポーランドとアメリカという2つの国の文化的背景と政治的感情の表現への取り組みです。 観察プロセスから導いた、保守的価値観の象徴としてのパールネックレスという着...