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Showing posts from September, 2021

#106. Daniela Meichelböck

  まだ記憶にも新しい、Central Saint MartinsのMAグラデュエイトショーで発表されたDaniela Meichelböckのコレクション“On Waiting"が、2021秋にCasimir Pulaskiday.にやってきたことについて。 このコラボレーションを叶えてくれたDanielaとWillaに心からの感謝を込めて。 昨年のCSMのショーを見たときから、ああ、まずすごく好きだという思いと、とにかく気になって。Gabrieleさんの時の感覚と近いのかもしれない。 この卒業コレクションにかける「かけ方」。皆それぞれ違う中でも、こういう「かけ方」をする人に、いいなと思ってしまう。 Danielaさんと進めたこの小さなプロジェクト。彼女自身、元々このコレクションを売るつもりはなかった。やはりこれは「作品」だから。 もちろんそれを理解しています。そう言う貴方が好きだ。 それでもこんなよくわからない誰も知らないようなCasimir Pulaskiday.という店を気に入ってくれて、このために今回、コレクションピースを仕立ててくれると言ってくれました。 嬉しいな。本当に夢のようだ。すべてが奇跡だからな。大切にしよう。今回のコラボレーションを私は絶対に一個も消費したくない。 売りたくないということではなくて。もちろん売ります。 でもそれはただの消費の一端ではなく、ひとつの現象として。 ただ一つ。DanielaとWillaのストーリーに、ここで起きることが沿っていること、これをを考えて動く。 自分の考えはどうでもいいです。Daniela Meichelböckの“On Waiting”をお届けしなくては!。 このコレクションのテーマが語る通り、デザイナーDanielaは「待つ」という行為に着目した感覚を服へ投影しました。 今の時代おいて「待つ」ことは人々にとって、これまで以上に多様な意味を持っていると思う。 現実世界の日常と現象についてのケーススタディ。 待機時間に起きるアクション、過程、状態、結果を彼女は様々な視点で研究を重ねます。 座って待つ時のジャケットやコートが上にずれて肩が盛り上がったり前に倒れた状態や、シワがプリーツになったパンツ、ストレッチして縒れたシャツにポケットに手を入れて待っている状

#105.DZHUS

  ぼけぼけしてたらいろいろ入ってきた。 とりあえず、順番に書こう、落ち着いて。 まずDZHUSです。AW21テーマは"SURROGATE" (代理、代替) トランスフォームという絶対神を死守するDZHUSには正直もうテーマなんていらないんじゃないかと思うこともあるが、一方で毎回異なるテーマを掲げることで、例えば同一の行為でも複数の意味をもつことになる。 スイス人のアーティストのおばちゃんがタイトルをつけることは非常に大事だと言ってた。受け手のファンタジーな思想を現実へと引き戻す、複数の視点が混在する体験が面白いのだと。 私この考え方好き。「No title」とせず意図を語ること。 「SURROGATE」、Irinaの視点に焦点を当てて。 今回はなんと、2型。もう驚きもしないだろう、毎回カシミールさんの狭き門を通過する精鋭の少なさよ。 ビッグセレクションするパワーがないのも事実ですが、いや、そうではなく、これでもちゃんと選んでいるのです。私は自分の買うものに正直でありたい。だから2型なのです。 トランスフォームの「技」に負けない服としての魅力、これが自分には重要です。前も書いたか。やっぱり服だから。 DZHUSのいいところは2型に見えないところ。少なくても4型には見えるな。よしよし。 まずチュチュドレス。 ファッションアイテムとしてバレエコスチュームにはとても興味があります。練習着やアクセサリーは取り入れやすいですが、でもこのセンターエースを臆することなくもってくるところがDZHUS。 裾にはボーン入り。 オリジナルは実はもっと長い。(↑これオリジナル) コロナ渦とはいえちょっとディスタンスをとりすぎることがどうしても気になって、スカートを少し(1/3)短くしてもらいました。 デザインを想うと申し訳ない気持ち。それでもリアリティを考えたとき着られるか着られないかの迷いが生まれてしまう、もちろんこれでも未だ着易くはないが。 ギャルソン着る人なら余裕で着られるだろうけど、ここはギャルソン着る人じゃない人に着て欲しい。いや、ギャルソン着る人だって着てもらえるなら着てほしいけど、でもこの服は少なくてもギャルソンのフィールドではない、私は思っている。 そして私はこのスカートを以下のように着たい。