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Showing posts from May, 2020

#79. LINDER

  LINDERについて書いていなかった。そうだ、書いていなかった。 新型コロナウィルスの猛威が今なお収まりを見せないアメリカ、その最大の被害地ニューヨークより。 すべてが停止状態の中でなんとかシップアウトしてくれたLINDERチームに感謝だ。 LINDERwomensの最新コレクション20SSは私とっても好きでした。 スポーツアクティブなハイライトカラーとの対比に陰影の強いボディプリント。 素材は得意とするスパンデックス、ナイロンのテクニカルピースを印象付けながらも、ニットやヘビーコットン、エキゾチックレザーの天然の重量感で、説得力のあるコレクションの出来上がり。 率先して提案する腰履き超ローウェストなボトムはついついくいくいっと持ち上げたくなるハイウェストの習慣に一喝です。 中でもこちらのラウンドウェストラインは更にローへローへと引き寄せる。 このスカートはパイソン−水蛇、ホンモノです。 ここ最近のファッションの流れにおいてリアルレザーは肩身が狭くなっておりますが、やっぱりリアルいいなと、どうしても思ってしまう。 でも実際にリアルレザーは、命尽きた動物だったり食用で不要となった皮革を服に使用しているのがほとんどで、そのための殺生なんてほとんどないんだもの。 そういう意味ではフェイクよりリアルの方がエシカルかもしれない。 まいいや、この水蛇ちゃんの美しさよ。色、柄、この小さな面積でこれだけの感動を生み出すのです。 それはまた、裾に漂うまるでお魚さんの尾びれのような、光を誘う最高最薄ゴールデンナイロンを携えて、もうこれ以上はない組み合わせだと思ってしまう。 実際に、LINDERは重量感の取り扱いには非常に注意深く構成します。 夏もいいですが、冬にもうひと素材組み合わせたいところです。 そしてこの超絶タイトニットドレス。 LINDERはニットにはかなり注力していて、毎回ニットピースはイタリアで制作されます。 今シーズンも深い信頼関係のファクトリーで仕立てられたニットは、多重色を思わせる絶妙な色の出し方と、遠慮のないボディコンシャス、パイソンスカート同様のフィッシュテールに言葉を失いますよ。 あとこの背中ね。 私はこの服にとてもニューヨークを感じます。 タイトフィット×アースカラー×縮絨ニット この方程式

#78. REOPEN

  戻ってきた。久しぶりのブログ。 まだ数ヶ月前の日常には戻っていないけど、たぶんもう戻ることはないかもしれない。 でもそれはよい意味で。戻りたくないし戻ってはいけないと思う。 少なくても忘れてはいけない。 ということで、カシミールさんは5月22日の金曜日から、またお店を開けています。 3月末からだからほぼ2ヶ月ぶり。 開けてはいるけどだいたいひとり。この2ヶ月とあんまり変わらない。 でもお待ちしてます、とは言えません。それには責任が伴うから。 責任を放棄したいと言う意味ではなくて、その人その人が考えて動くこと、という意味。 ただ、お店はここにあります、とだけ言う。 もちろん、やるからには、店として、責任をもってやっていきます。 もしもきてくれる人がいたら、ここは安全です、と言えるように。 そう、オンラインはそっと閉じました。元々そのつもりだったのと、やっぱり私には向いていなかったです。 でもやってみてよかった。 やっぱりお店で、有機的に。 前髪が伸びた。 眉毛が隠れたのはいつぶりだ。前のパスポートは隠れていた記憶があるから、約20年ぶり? 2ヶ月誰にも会わないとこうなるということがわかった。 再オープンに向けて横と後ろはセルフカットしましたよ、人様に会うからね。 前髪はとりあえずステイ。様子をみる。