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Showing posts from October, 2022

#138. Luna Del Pinal

先月の渡航で久しぶりにLuna Del Pinalに会ってきた。 と言っても会えたのはロンドンにいるGabrielaのみで、Corinaは現在グアテマラに住んでいるため残念ながら今回は会えず。 やはり画面を通さず実体として会える、見られるということは得られるものが量も質も全く違う。 ロンドン北部トッテナム(ものすごく北、初めて行ったエリア)の工場地帯にある古いビルの最上階にLunaさんのスタジオはある。 吹き抜けで自然光が全面から入ってくるだだっ広いフロアを2組のアーティストさん(植物の人とコスチュームデザイナー)とシェアしている。 (Gabriela かわいい、あったかい) Gabrielaは人口照明が嫌いだそうで、朝から晩の本当に何も見えなくなるギリギリまで電気はつけないらしい。 もちろん空調器具もない。彼女も言ってたが夏やばいと思う。 冬は冬でとんでもない。 Luna Del Pinalはロンドンとグアテマラの2拠点なので2人は行ったり来たりしながら、そのほかのコミュニケーションは基本ビデオで行っている。 グアテマラでの職人さんたちのと時間に比重を置くべく、Corinaがあちらへ在住して、多少不便でもブランドにとってベストな現在のスタイルをとっています。 現地へ行くメリットの大きなひとつは、クリエーションのオリジンに触れられることだと思う。 ここでこの人の中の何が反応してこれが発生したのか、という節理のようなもの。 聞いて知るものより場で感じ取ることの方を言いたい。 国が違えばより得難いものです。 これがある事で例えば自分の中にないものを拾い上げられる確率が上がる。 何が自然で何が不自然か、その線引きが自分にはけっこう重要なのかもしれない。 そういうことを今回Lunaさんと会ってボヤッと考えていた。 と同時に、やはりグアテマラに行って見たいと強く思う。来年行けたら行きたい。 今回の訪問は23SSを見に行ったわけですが、タイムラインではまさに22AWですので現在CPDにもセレクションが並んでいます。 私はこの22AWがとても好きです。 ブランド初期のヘビーノマドスタイルがこのシーズンで久しぶりに体感できる。 手織りのワイルドシャギーなブランケット、ハンドエンブロイダリーが散りばめられたブラックベリー染めコットン、

#137. Amanda Brown

旅の間にAmanda Brownから届いたスペシャルピースたち。 Amandaさんとのプロジェクトも4回目となった。 しばらく会いにいけていないけれど、こうしてゆっくりとでも彼女と新しいことをするということは、自分が店なり何なり何かしらをやる上でどうしても欠きたくない。 今回もカシミールさんの為に時間を割いて作ってくれたAmanda Brownのニットピースです。 本当に、ゼロから。5着のために。 忙しいのに。 なんていい人だ。 前回からのイメージソースであるヴィンテージウェアの再構築をアップデート。今回はパネルとしてではなく、糸として、新たなテクスチャーに取り組みました。 裂き編みに近いが、Amandaさんのそれはヴィンテージセーターのカットアップ糸のみでなく、新しい糸と共に編み上げるというオリジナルテキスタイルです。 裏から見るとそのプロセスがよくわかる。 前見頃と袖がそれで、表の白地と後ろ見頃はメリノウール、カシミヤ、モヘアのミックスマテリアル。 カットアップされたヴィンテージセーターはブラック、ネイビー、レッドがアットランダムに編み込まれています。(赤は一着だけ) ベースのホワイトマテリアルの合間で、太さ疎なカットアップ糸が端々を残して至る所にノイズが走る。 グリッチ的な電子サウンドにも映るし、真逆のフォーキーボヘミアンな軽やかさもある。 当初、ボクシー型のプルオーバートップの提案でしたが、半袖のミニドレスをリクエストして2型となりました。 ただシルエット、カラー、パネルすべて一着ずつ変えてもらいましたので5点それぞれがユニークピースです。 AmandaさんはNew Yorkにいる。 前にも書いたと思うけど、彼女にはパーソンズの先生と某メゾンのコンサルの顔があり、彼女自身の2017年パーソンズMFA卒業以降も、ファッションのフロントラインに身を置きアップデートを続けている。そして多忙な仕事の合間でつくることを止めていない。 これは本当に凄いことだと思う。自身のクリエーションは止めてしまう人が圧倒的に多いから。 これは全く悪いこととかではなく、仕方ないこと。 そういうAmandaさんがつくるものを見られること、触れられることはとても贅沢だし自分には大きな刺激である。 有名無名問わず、自分にとっての優先順位は