Mask man. 迷ったけどやっぱり書くことにした。 記録として。証として。 wan shan ling の新しいこの服は心に滲みる逸品です。想いとは裏腹にさくっと。 この美しきマスクマン。 マスクマスク言ってますがプロレスリングの方じゃないです。 エンシェントの顔のオブジェから持ってきているとのこと。 ふー溜め息がこぼれます。はてビーズ何玉使ったんだという。手仕事を匂わすこの歪なビーズワークに広がるイマジネーションをぜひ。 それに触れるとちょっとひんやりとした心地よい重みが古へと誘います。 そしてこのお顔を支えるシャツがまた。 メンズのディティールをこんもり盛り込まれたギークなシャツなのです。お顔に目がいきますが、洋服として素晴らしい。 イメージしてください。 スタンドカラーのコンパクトでタイト目な襟元。 ダブルカフスに、肩山はソフトにギャザーを寄せてドレッシーにエレガントに。 あくまでもメンズのエッセンスを嫌味なくレディスに重ねたこの袖は私にはとてもセクシーに映ります。 背中には細くてひょろりと長いハンガーループ、縦付け。ヨーロピアンヴィンテージに準えて。 ボタンは品の良いシャイニーな高瀬の程よい存在感でお顔との相性が最高・・・と、あれ、ちょっと不思議なことに気づきましたでしょうか。 これ、オープンシャツなんです。プルオーバーではなく。前開きます。 シャツの機能を生かしたお顔の在り方にはブラボーと讃えたい。美しい横顔にはこんな仕掛けがございました。ブラボー。 この重量感のオブジェクトがこの軽量感のシャツにのせられる意味を考えずにはいられません。なんてドラマチックなんだろう。 そしてこのシャツの凛とした佇まいは、ぽっと出の気配ではない。品がある。とても。 いつかどこかで呟いた、エスタブリッシュなブランドにしか成し得ない現象が、この1着の上で起きていました。 Sold out.