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#6. 大きなジャケット

VAQUERA
 
この大きな大きなジャケットについて。
何度見ても、この捉えどころのないこの服はなんでしょうか。

まずとにかくナイスなのが、『半袖ジャケット』だということ。
それだけでもう自分は冷静には判断できません。
なかなかないし、あったとしてもそれはジャケットらしくシュッとしたクリーンなスタイルに収まるのが常。
しかしこの人たちは更にアクを追加するハートの強さ。
でかい。でかいなー
どっちが先だったのだろう、でかいか半袖か。
どっちでもよいですが、個人的には半袖が先であってほしい。

さて、オールドアメリカンを連想させるこの生地。
U.S.Aナンバープレート柄のゴブラン織り。
ILLINOIS, TEXAS, NEW MEXICOにVIRGINIA…夢が広がります。
そしてそれに合わせるシーチングの裏地、ポケットのフラップもきっちりウエスタンに寄せている。


ウエスタンは今ぜったいによいと思っている。
セピアだったりカントリーな流れもあるし、これから間違いなくムードがくると予想、期待。

さてこのキワモノをどう着るか。どう着ますか?
公式通りボトムを細く、またはそのまま寸胴に。
エレガントなドレススタイルとこの野暮ったいジャケットなんていうのも上手にできたら素敵だろう。
足下は敢えてそのまんまウエスタンブーツで。
または。
ウエストをぎゅーーーっと締めてもGoodです。
首元もぎゅーーーっとなって、ストレートめなベルボトムなんかもよい。 メッシュやテック系素材との相性もよさそう。
女性ならなにも履かなくてもいけますね。
シーチングを表にひっくり返したってクールだ。


このバランス遊びは無限です。
確かに流行りのサイジングが脳裏に過りはするけれど、着てみるとまたそれとは違う、異質の強引さがあって、これはこれで成立しているのです。
この子に弄ばれながら、いつしか舵を取る側にまわれたら、それは素敵な関係ですね。