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#38. Who are you?

G.C.G.


  前回のLoro Pianaに続き、19SSはまた新たなマスターレーベルをパートナーに。Gabrielaは言うよ、春はこちらよと。

今回は、イギリス(現在はイタリア拠点)の老舗シャツ生地メーカーであるTHOMAS MASON社の生地を使ったカプセルコレクションです。

このマスターズコラボの流れが定着しつつある。とてもよいと思う。
GCGのブランディングが私は大好きで。規模としては決して大きくはないけど、毎シーズンコレクションとして展開してて、でも無理がなく。幅を持たずに物足りる満足感。
美学、コンセプトを通しながらそれに沿うパートナーをレディスではまだ未開拓なゾーンのマスターズの中からピックアップする。
賢いな。ま、もちろんこの規模感でそれが許される(可能な)ブランドであることがまず前提としてある。
ただ〜、今期は全体的にシャツ豊作により、GCG19SSのシグネチャーTHOMAS MASONラインはちょびっとです。
そのかわり、アーカイブから少々いただいております。ブーツなどね。素敵ですよ、でも書けない。靴については自分書けませんのですみません。ウンチク語れない。でもどうしたってかっこいいから。

ということでこちらのコートを。

いい生地です、まず。張りと艶のあるしなやかなブロード。細番手で高密な、タイプライターにも近い。
この生地で仕立てられたロングトレンチコート。

さてこれを何として着ますか? コート?シャツ?
これはまあ言ってみれば白いオーバーコートなのですが、コンセプトを着るとしたら?
シャツ地で作られたコートなのか、コート型のシャツなのか。
どっちも正解はないのですが、今の気分だったら自分は後者です、コート型のシャツとして着たい。
前者はマルジェラ的な概念のような気がいたします。
だからと言っても、結果羽織るわけなんですが、気分の問題。“自分はいまコート型のシャツを着てるんだ” という気分です。
こういう削ぎ落とされた服は思考を持って着るのがいいじゃないか。


削ぎ落とされています。簡略化。それによってコートとシャツの境界線をぼやかしている。コンセプトは冴え。
そして仕立てはパーフェクト。

君はコートなのか、シャツなのか。

着る度に問いたい。


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