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#44. BRACHMANN



  ドイツ、ベルリンよりBRACHMANN
今シーズンお初。
ミニマル、構築的、ソフィスティケイト、、、、飽和状態のゾーンで何をやるのか、ここでやるのか、いつも迷って結局パスで終わっておりましたが、今回自分なりにしっくりきてよしやってみようというのがこちらのブランドです。
デザイナーは建築家の女性Jennifer. 建築家ファミリーに生まれた生え抜きだ。
建築と連動してファッションを学んできた彼女。在学中はBAUHAUSの研究に着手し、BRACHMANNのベースコンセプトにはBAUHAUSの美学がある。

タイムリーをファッションから、タイムレスを建築から捉えデザインする。すごく興味深い。

たぶん建築からのインスピレーションというか手法、技術、その古風さが、トレンドジャンルの中で溺れていない理由かなと思う。あくまでも自分にとって、です。
服のパターンは言ってみれば建築の図面のようなもので、BRACHMANNの服は言ってみれば建物ではなかろうか。
ただゴリゴリの建築感はまったくなくて、ちゃんと服、ファッションデザインに落とし込まれております。
でもやっぱり“構築的な服”という言葉には収まらない主張があるのです、これはうまく言えないのですすみません。急にスピードが落ちたり。

まいいや。服を。
一番それを感じるジャケットが書く前にいなくなってしまったのでドレス。これもクールです。

もともとシャツ生地だったこちらのドレスをコーデュロイで作ってもらった。春の羽織にもよいかと思います。
強弱が良くて、袖の情報量に対してボディは必要最小限に、ウエストはキモチ下めで。

こんな袖あったでしょうか。後袖はノーマルですが前が。倍にとってハーフに畳んでいるので着るとこんな風にとんがりが突き出る。
襟だって工学的です。インサートザタブ。宮大工か、ドイツへと。

勝手にゴールデンコーデュロイと呼んでいる。シャギーな毛羽がコーデュロイの畝に反射してギラつく。
破天荒なお袖をそっと包んでは放る。飴と鞭をお持ちです。

もうひとつ、ベスト。

こっちも勝手にSHADOWベストと呼んでいる。影みたいだなと思って。太陽の動きと共に形を変える建物の影。概念として建築に寄る。
本当はショールカラーなのですが、襟を立ててそのまま倒してボディにして着るのが好きです。

形が抽象的すぎて間違って上下逆さに着てしまったそしたら素敵だった。

後ろはエモーショナルなカッティングです。オーバーワイドなシャツやドレスをギャザーさせても、いける人は素肌にオンもかっこいいな。

最近ベストばっかり着ている。中に外に。ベストはとても豊かです。

Veronique Branquinhoでのインターン経験もある彼女、ぽいなっていう感じ、とてもいい意味です。
そして決して片足突っ込みな服ではありません。わからなくなった時は初見のあの、ん?という感覚をひっぱり出したらよいかと。


それにしてもLinderのショットガンが素敵すぎて心が乱れる。美しい。