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#81.THINK OTHERWISE


 

New York, ブルックリン拠点のブランド、Lou Dallas
デザイナーRaffaellaがつくる服は、ロマンティックかつ社会派なアティチュードで成立し、ちぐはぐなようで一本筋が通っている。

大量消費、自然破壊、、、人間による地球の汚染に“NO”を掲げ、アップサイクルな素材と手法で、ファンタジーと現実の間のギャップを埋めるべく、持続可能なスタイルで服る彼女。
ファッションを学とせず、型を持つことなく、あくまでも自らの考えと信念の表現手段だ。
Raffaellaは、映画『The Fifth Element』でゴルチェが放ったコスチュームデザインに強く影響をうけている。
アンリアルなデザインを、すでに実在する、誰からも不要となった素材やパーツで仕立てられた服こそ正にRaffaellaちゃんのDNAなのだ。

ブルックリンのダウンタウンに生きる人、状況、社会に目を向けそれをすべてファッションにまっすぐ投影するエモーショナルでパンク要素の強いクリエーションは、 フェミニンで可愛らしい表層の奥にある強い意志と、そしてセンスがいい、意外にもモードだから、こっちもやりたいとずっと思っているんです、ぜんぜんきらいじゃない。
でも今回はTシャツです、あとピン。

かっこいい、単純に好き。
社会派レーベルとして、もちろんオーガニックコットン、ブラックは半分がヘンプです。(ヘンプは環境に強くコットンに比べて遥かに使われる農薬が少ない。)
この製品とは思えないペラさが非常に着ていて気分がよい。
グリーンはひとつひとつRaffaellaちゃんが染めている、ぜんぶ色が違う。混ぜる前の原色が飛び散ってる。
と、安定感はないですが、そんなのはどうだっていいんです、「表現物」ですからね。

THINK OTHERWISE

そう、考えないといけない。
自分はシステムに組み込まれていることに気づくこと。その箱の中からいったん外に出て考える。
当たり前のようにある富裕による貧困への支配 −SAVAGE CAPITALISM
戦いはすべてを解決しない−END MILITARISM

背中に背負って、胸張ってしっかり考る。

マジカルガールRaffaellaちゃんの政治にまで突っ込んだアティチュードをこの夏こそ着たら気分よいかもね。また意味がぐんと増してくる、自分にとって。