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#94. あの白とこの青

 

これに心を奪われたんだった。
初めてGABRIELA COLL GARMENTSの服を見たとき、余りの白さにたじろいだ。白すぎてもはや光っていた。ように思う。
SERIE NO.2を構成した白と青。

後々、数年後にガブさんとお話ししていて彼女は実はあの白には満足していないらしい。そうか、私にとっては特別な白だよ。

確かに生地自体のクオリティは今彼女が使う生地の方が断然高い。そりゃそうだ、当時はそんな〇〇ピアーナさんとかの生地なんて使えるわけないから。
決して愛想が良いとは言えない、何色にも染まらないんじゃないかと思わせる。白のくせに。


そんなことに思いを馳せてみたものの、あの白はもうない。彼女もこの先使うことはないだろう。だから青。
いや、正確には「あの青」も、ない。

なんだよ何もないじゃないか。
いや、何もないわけでもない、青がある。
あの青じゃなくて、この青。