Skip to main content

#100. Lana Siberie

 
100!! 
記念すべき#100がLana Siberieって最高だ。
まさかこのタイミングでまさかLana Siberieが入るとは我ながら驚きます。
 バリへ移住したって、Luliaちゃん。
あの人はメディテーション道の極みへと邁進している。日々のポストを私は穏やかな気持ちでながめています。
「ロンドン出ちゃうから欲しいものあれば送るよ」だって。在庫処分。
でも欲しいものはある。もちろん。
しばらくあのアトリエには行けていない。そしてもう行くことは、ない。
そうです、なのでLuliaの旅立ちとともに数着がここへやってきました。

改めて、バランスが独特すぎる。
素材はゴリゴリのヴィンテージで仕立てはものすごく丁寧、でもディティールが妙にポップだ。
素材はもちろん、何度も言いますが、ロシアから調達した1920年代前後の手織りの麻です。今回はウールと一部ニットも含みます。
(前も書きましたがLuliaはもともとニットからデザインをスタートしている。)

小学生のようなストレートなデザインをこういう重みのある素材でやる贅沢さ。
凝ったパターンはやらない、その分縫製に注力する。
この人の服の醍醐味は”裏”にあるのです。とりあえずひっくり返してみるとわかる。

これは本来裏なのですが、表がつるんと何もないので裏返してみたら、お、こっちの方がいいじゃないか。丁寧な総パイピングの縫い代は立派なデザインだ。

WARNING TEE

シルク、カシミア、アルパカなどとんでもない組成のニットにビニール(Amandaさんとは違ってこちらはほんとにビニール袋 )をはめ込むアヴァンギャルドさに似合わない、確かな縫製技術であてられた裏地(裏もヴィンテージリネン)。

17カ国語の警告が破られた時、この服は何を語るのか。

古の手織りリネンは何度見てもガツンとくる。このBEETLE PANTS、その名の通り甲虫の如きラウンドフォルムでこの裾がたまらなく愛おしい。

これもとりあえずひっくり返す。

ORBIT DRESS

この生地も感動しちゃうな、物語る色だ。服の赴くままに軌道を描きながら切り替えられている感じ、
自然界には直線がない、という。Lana Siberieの曲線は全てが自然のフォルムから生まれている、ということを改めてお伝えしておく。

そしてこれも念のため。

あった、見えないお仕事。要か不要か。

こう見えて、どれもとてもちゃんとしているということがよくわかる。こう見えて。
奇妙なバランスで成り立っている。

いつも変わらないけど、いつも違って見える。自分を映すような存在、Lana Siberie。
結果、Luliaちゃんの衝動に感謝です。
そしてまた会いにいこう。