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#105.DZHUS

 
ぼけぼけしてたらいろいろ入ってきた。
とりあえず、順番に書こう、落ち着いて。
まずDZHUSです。AW21テーマは"SURROGATE" (代理、代替)
トランスフォームという絶対神を死守するDZHUSには正直もうテーマなんていらないんじゃないかと思うこともあるが、一方で毎回異なるテーマを掲げることで、例えば同一の行為でも複数の意味をもつことになる。
スイス人のアーティストのおばちゃんがタイトルをつけることは非常に大事だと言ってた。受け手のファンタジーな思想を現実へと引き戻す、複数の視点が混在する体験が面白いのだと。
私この考え方好き。「No title」とせず意図を語ること。
「SURROGATE」、Irinaの視点に焦点を当てて。

今回はなんと、2型。もう驚きもしないだろう、毎回カシミールさんの狭き門を通過する精鋭の少なさよ。
ビッグセレクションするパワーがないのも事実ですが、いや、そうではなく、これでもちゃんと選んでいるのです。私は自分の買うものに正直でありたい。だから2型なのです。
トランスフォームの「技」に負けない服としての魅力、これが自分には重要です。前も書いたか。やっぱり服だから。

DZHUSのいいところは2型に見えないところ。少なくても4型には見えるな。よしよし。

まずチュチュドレス。

ファッションアイテムとしてバレエコスチュームにはとても興味があります。練習着やアクセサリーは取り入れやすいですが、でもこのセンターエースを臆することなくもってくるところがDZHUS。
裾にはボーン入り。

オリジナルは実はもっと長い。(↑これオリジナル)
コロナ渦とはいえちょっとディスタンスをとりすぎることがどうしても気になって、スカートを少し(1/3)短くしてもらいました。
デザインを想うと申し訳ない気持ち。それでもリアリティを考えたとき着られるか着られないかの迷いが生まれてしまう、もちろんこれでも未だ着易くはないが。
ギャルソン着る人なら余裕で着られるだろうけど、ここはギャルソン着る人じゃない人に着て欲しい。いや、ギャルソン着る人だって着てもらえるなら着てほしいけど、でもこの服は少なくてもギャルソンのフィールドではない、私は思っている。
そして私はこのスカートを以下のように着たい。

自分はこの服にとても可能性を感じますがいかがでしょうか。
あとここ、裾からトップまでみっちり編み込まれたレースアップにはもうため息です。やり切っている。

トランスフォーム。

※1.ファスナー開ければ顔が出ます。
※2.販売は1ピースずつ、ジャケット型で着るには2こ必要。(オーバー20)

夢があるな。

もうひとつは

とても有機的な表情です。
DZHUSの服は本来すべてが有機的ですが、そう捉えられ辛いところがある。一見機械的であったり好戦的なイメージが先行するが、決してそう言った類の服ではなく、フレンドリーで生命力溢れる服だ。
今シーズンもブランドのセオリーに沿って、コットン、ウール、シルクなど天然繊維のみを使用し、特殊加工を用いてイマジネーションの増幅を図る。
気になるのはこの帆布部分。
リブドレスからこの両サイドを外して内側のフック同士を留めれば羽織としても着られます。
簡易的なギャザーで成るセットインスリーブがエモーショナルです。

バックスタイルかわいいな。フロントの打ち合わせが後ろにも。
言わずもがな、真ん中のリブ部分単体でドレスにもなる。
が、やはりこのウィングをしたいと思ってると思う、この服は。

今回も私は大変感動しました。DZHUSがあるここがいい。