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#137. Amanda Brown


旅の間にAmanda Brownから届いたスペシャルピースたち。
Amandaさんとのプロジェクトも4回目となった。
しばらく会いにいけていないけれど、こうしてゆっくりとでも彼女と新しいことをするということは、自分が店なり何なり何かしらをやる上でどうしても欠きたくない。
今回もカシミールさんの為に時間を割いて作ってくれたAmanda Brownのニットピースです。
本当に、ゼロから。5着のために。
忙しいのに。
なんていい人だ。

前回からのイメージソースであるヴィンテージウェアの再構築をアップデート。今回はパネルとしてではなく、糸として、新たなテクスチャーに取り組みました。

裂き編みに近いが、Amandaさんのそれはヴィンテージセーターのカットアップ糸のみでなく、新しい糸と共に編み上げるというオリジナルテキスタイルです。
裏から見るとそのプロセスがよくわかる。
前見頃と袖がそれで、表の白地と後ろ見頃はメリノウール、カシミヤ、モヘアのミックスマテリアル。

カットアップされたヴィンテージセーターはブラック、ネイビー、レッドがアットランダムに編み込まれています。(赤は一着だけ)
ベースのホワイトマテリアルの合間で、太さ疎なカットアップ糸が端々を残して至る所にノイズが走る。
グリッチ的な電子サウンドにも映るし、真逆のフォーキーボヘミアンな軽やかさもある。
当初、ボクシー型のプルオーバートップの提案でしたが、半袖のミニドレスをリクエストして2型となりました。
ただシルエット、カラー、パネルすべて一着ずつ変えてもらいましたので5点それぞれがユニークピースです。

AmandaさんはNew Yorkにいる。
前にも書いたと思うけど、彼女にはパーソンズの先生と某メゾンのコンサルの顔があり、彼女自身の2017年パーソンズMFA卒業以降も、ファッションのフロントラインに身を置きアップデートを続けている。そして多忙な仕事の合間でつくることを止めていない。
これは本当に凄いことだと思う。自身のクリエーションは止めてしまう人が圧倒的に多いから。
これは全く悪いこととかではなく、仕方ないこと。
そういうAmandaさんがつくるものを見られること、触れられることはとても贅沢だし自分には大きな刺激である。
有名無名問わず、自分にとっての優先順位は見失わないように。
これからもAmanda Brownにしがみついていこうと思う。嫌われない程度に。